口腔がんを詳しく知る｜三重郡 朝日町で歯科・歯医者をお探しなら『わたなべ歯科クリニック』へ

わたなべブログ 2021年06月11日

今日は口腔がんの現状をお伝えします。

口腔がんの年間の死者数は現在約１万人で、今も増加し続けています。

死者数が減らない背景には

●認知度の低さ

●発見の遅れ

が挙げられます。

以前は死者数が多かった子宮頸がんはワクチン開発などで認知度が上がり、

健康診断や人間ドックにより死者数の増加には歯止めがかかっている状態です。

口腔がんの発見時の生存率は、がんの中では10番目に悪いのはご存知でしょうか。

１位はすい臓がんで、共通点は発見が遅れやすいことです。

口腔がんの５年生存率は56％で、大多数が進行した状態で発見されています。

しかし、ある日突然がんになるわけではありません。

ゆっくりと進行するものであり、見える部位のがんであれば早期発見が可能です。

生活習慣（特に喫煙習慣）と口の中で受ける刺激が発症の原因とされ、

７割が舌にできると言われています。

口腔粘膜や舌にできた病変は自分でも見つけることができるかもしれません。

〈実際に発症した方のお口の中の状態〉

●歯が舌の方向に倒れるように生えていて、常時舌と擦れている

●義歯による過度な刺激（傷や跡ができる）が日常的になっている

●舌や粘膜を咬む癖がある

このように同じ部位に常に刺激が加えられると、がんの発症リスクを高めてしまいます。

歯が欠けたり詰め物が取れたりして尖った状態（舌にひっかかる）を

治療しないことで発症したと聞いたこともあります。

口腔がんにならないために・発症しても早期発見するために大切なことは、

●発症リスクを高める生活習慣や口腔内の環境を改善する

→喫煙やその他のがんや病気の原因となる習慣は見直しましょう。

いつも咬むところがある・擦れている・治療していないなど、

歯科医院で改善できそうなことはご相談ください。

●定期検診に通ってプロのチェックを受ける

→自分で見つけるには難しい場合も、歯科医院では発見できることもあります。

小さな傷や粘膜異常ががん化することもありますので、

++早期発見しておいて経過観察することも大切です。

口腔がんは「見えるがん」です。

正しい知識を持って早期発見できれば、最小限の治療で済みます。

食べる楽しみを一生の楽しみにするためにも、お口の健康を保ちましょう。

何も困ったことがなくても定期検診を受診してくださいね。